MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015) バッテリー膨張 起動できない 要データ救出 メールでのやり取り

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那覇市より「こちら、実はアップルからバッテリーの自主回収及び無償でバッテリー交換の要請がきていた製品なのですが(もう4年程誤魔化して使ってました)
そろそろバッテリー交換に出そうとしていた矢先に、アダプターを繋げた状態で電源を入れても、そのまま起動が進まずに、「起動途中で何度もシャットダウン→パスワード画面」の往復を繰り返してしまう症状が始まりました。」とメールにてご相談です。


「デスクトップの幾らかのデータをタイムマシンにまだ連携していませんでした…アップルにバッテリー交換を依頼する前に、なんとかデスクトップ上の物をバックアップ取りたいのですが、その様な処置はそちらで可能でしょうか?」

とのこと。

ちょっと特殊なご依頼です。

「取り出し出来るドライブでドライブ自体に異常がなければデータ救出は問題無いと思いますが、アップルのリコールサービスをご利用されるのであれば、正規の認定業者さんにご依頼されるのが良いです。」とお伝えさせていただいたところ、

後日、改めてメールを頂きました。

「この時間までアップルサポートに電話で
サポートしてもらったのですが、
オプション+コマンド+Rで、OS再インストールを
試みるも、中々進まずで、

最悪は「macのデータ復旧専門業者にて別途バックアップを依頼して貰う方法になります」とアドバイスを受けました。

修理店にて改造された場合はその後、バッテリー交換プログラムが行えなくなります、とも言われました。

エッコさんの店舗は、macのデータ復旧業者として、作業を依頼する事は可能なのでしょうか?」

動作改善のために誤ってフォーマットしてしまいそうな作業をしているのが気になりましたが、「残念ながら当店は「Apple認定のデータ復旧業者」ではないので、一度認定の復旧業者に依頼しては?」とご提案。「一度見て貰った後でお困りでしたら、またいつでもご相談ください」ともお伝えしました。

さて、またまた後日。

「データ復旧業者から見積もりがきまして、
下記の様な返信がありました。
12万位だそうです

以下転用
ご認識の通り、お客様のPC本体の障害によりデータにアクセスできなっております。またお客様のデータは複雑なファイルシステムとなっておりますので、復旧のためには複雑な作業が必要となります。弊社独自の技術を使いデータにアクセスする必要があります。ご料金につきましては、税抜き123,300円となります。

↑上記の、複雑なファイルシステム、複雑な作業、と言うのが気になります。
また独自の技術でデータアクセス、とも言ってます。
コレはどの様な物だと思われますか?
また、エッコさん側の方では、この様な物だとやはり
データ復旧は難しそうでしょうか…?
再度、バックアップの相談に乗って頂けたらと思います。

宜しく願いますm(__)m」

前述の様に「当方で分解作業をしてしまうと、Appleでの無償交換ができなくなる可能性はありますが、それでもよろしければお持ち下さいと」お伝えしたところ、改めてお持ち込みいただくことになりました。

バッテリーはパンパンに膨れています。

バッテリーはパンパンに膨れています。

本体はバッテリー劣化で起動しないと思われますが、今回ご要望のありましたデータ救出をメインに作業を進めることになりました。

SSDを取り出して、別のMacに接続して様子を見ていきます。

10.12から導入されたAPFSフォーマットはシステム領域(リードオンリー)と、データ領域に分かれていますが、システム領域が見えず、データ領域の他にはUpdate領域が見えています。動作しなくなった時や、頻繁に起動ループを繰り返した際に壊してしまったのかも知れません。アップデート失敗の時にもこの様な見え方をすることがあると思います。

APFSについて参考資料:理解してる?Macのフォーマット「APFS」のメリット/デメリット

さて「Macintosh HD – Data」のデータ領域を通常通りの手順でマウントしようとしてもすんなりマウントしてくれませんでした。

試行錯誤を続けてようやくマウントし、データコピー作業にはいることが出来ました。

APFSの挙動はまだまだわからない部分がありますね。

APFSの挙動はまだまだわからない部分がありますね。

 

マウントできましたので必要なユーザーデータのみ救出して行きます。

マウントできましたので必要なユーザーデータのみ救出して行きます。

 

コピーは順調に進んでいます。

コピーは順調に進んでいます。

しばらくしてユーザーデータを外部メディアに取り出すことができました。

あとは起動しない本体です。一時的にバッテリーを外し、電源アダプタで起動した所、起動反応がありました。

バッテリー劣化のみの不具合だったようです。

バッテリー劣化のみの不具合だったようです。

先にバッテリーを交換していればここまでひどい状態にはならなかったかも知れませんね。

さて、SSDの方も確認しておきましょう。試しに、このSSDを他の正常動作Macに取り付けて起動した所、バッテンマーク表示がでて起動しませんでした。やはりこのSSDにはなんらかの損傷があるようです。本体を正常動作させるためには、バッテリーを交換した後、初期化、システムの再インストールが必要になるでしょう。

初期化はすぐにできますので、その前に念のため取り出せたデータを貸し出し用Mac(他にMacをお持ちでないため)にて、ご自宅にてチェックして貰い、本体の正常動作を目指すというステップをとることにしました。

こちらでデータ救出は一旦完了です。

今回は認定業者さんと比べて3分の1以下と格安で対応させていただくことができました。似たような事例でお困りの方、お気軽にお問い合せください。

ご利用ありがとうございました。

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