「メーカーに聞くと新品より高額な費用がかかるとの事で諦めかけていました。バックアップは充電切れで出来ない状況です。子供が使用しており、いくつか大事な物が入っている様ですので宜しくお願い致します。」と郵送にてご依頼頂きました。
NECのタブレットですが、ご依頼を受けたことのない機種です。到着後早速分解して部品を確認して行きます。
リアパネルを外します
ミドルフレームは20個のネジで止められていました。次は基板です。
下の定規の目盛りは1ミリ。ピンの間は1ミリありません。
分解後部品を確認しましたが、いつもの様に当店在庫とは適合しませんでした。(^・^)
充電口の内部ピンはきれいにくっついている様にも見えますが…この後USB充電口を取り外すと問題点がはっきりわかりました。
おそらく充電ケーブルを強く押し込んだせいで、金属枠の中の樹脂部分が下へ飛び出ていたのです。
下部の５接点が金属枠の外へ飛び出てしまっています。
下記の新品と比較すると分かりやすいです。
充電しにくくなると誰だってぐりぐり動かしたり、押し込んじゃいますよね。おそらくそれでなかに入り込んだのだと思います。
黒い樹脂部分は金属プレートの中に収まっています
押し込まれた部分の基板上になんにも問題がなければ良いのですが…
部品を手配する前にまずは基板の状態を見ていきますと、残念ながら基板上に相応のダメージがありました。
3箇所パターンが剥がれ、ピンの側に持って行かれています。1箇所は残骸すら残っていません。
この壊れ方ですと通常の基板修理よりも、工数も多く難度も高くなってしまいます。
充電ができなくなったらあまりグリグリせずにお気軽にご相談ください。
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さて、ここからは部品到着後の作業になります。
目視で充電口部品のピンに剥がれたパターンの先の回路に銅線を結線していきます。
細かい作業なので、集中力と時間が必要です。
導通テストも問題有りません。
無事充電もでき起動もしましたので、しばらくテストを行って、出来る限りの補強をして完了です。
（今見ると、新人のを途中からバトンタッチをしたので足があまいですね。問題有りませんがハンダ多すぎ失礼しました。）
今回の部品手配はコロナ禍の真っ最中でしたので予想以上の時間がかかってしまいましたが、
お時間をいただけたこと、ご了承いただけたこと、改めてお客様に感謝です。
ご利用ありがとうございました。
