那覇市松尾より「ガラケーを誤って洗濯してしまって、その後画面が真っ暗なんです。新しい携帯は入手したものの、住所録だけでもとれないでしょうか？」とご相談いただきました。
お預かりしたオリジナルのガラケーの電源は入っているようですが、液晶が真っ暗になっていますので住所録などを見ることができません。ただ、この感じですと、液晶部品の交換を行えば元通りになるのではないかと思われます。ガラケーは大抵の場合スマホよりは水濡れに強いと思います。
ガラケーは通常交換用の部品供給がありませんので、部品取り用として正常動作するもう１台を用意します。
903KCという型番があまりにも市場にないので、いろいろ調べてみると902KCと兄弟機種と言うことがわかりました。
それを手配して部品取り用とします。
左がお客様のオリジナル。右が正常動作機種。
お客様のガラケー（ピンク付箋）は903KC、部品取り品は902KCです。
お客様のオリジナルは903KC、下の赤いマークが濡れたことを表しています。
それでは基板入れ替え作業を始めます。
入力ボタンのシートをヘラを入れて剥がしていきます。
ボタンシートが剥がれました。
基板を留めているネジを緩めていきます。
基板に貼られているステッカーが邪魔をしてくれています。
液晶ケーブルが基板に繋がっているところ。
写真上部の液晶コネクタを外して基板を外します。
そのまま基板を載せ替えてチェックです。
正常に点灯しました。ほっとする瞬間です。
お客様のデータが入った基板は左側に移植しました。
中身を入れ替えることで正常に動作するようになりました。お客様は直った本体をそのまま使われたいとのことでしたが、一度水に濡れた機械を継続してお使いになるのはお勧めできません。
新しく入手した方のガラケーを使った方がよいです、と伝えると、救出できた住所録データなどを、新しく入手したDIGNO ケータイ4 A203KCの方に引越して欲しいとのこと。
NP903KC から A203KC へデータ転送するには、A203KCの方に赤外線機能がついていないので使えません。まずはご依頼のあった住所録を優先的に移すことにします。
SDカード経由で引越し
今までの本体のSDカードへ住所録データを書き出ししています。
「データ」から「ファイルマネージャー」を使ってSDカードにバックアップ。終わったらSDカードを新しい方へ挿します。
新しいケータイにSDカードを挿します。
この後の作業は新しい方で「データ」から「ファイルマネージャー」を開いて、「vcf」ファイルを検索して逆の手順で登録をしていきます。ひとまずこれでご要望の住所録は引越しできました。
さて、住所録以外は？
住所録以外のデータは「かんたんデータコピー」というアプリで移行できそうなことがわかりました。（やりとりする２台に入っていないとできません。）
かんたんデータコピー
どちらにも「かんたんデータコピー」が入っていないとできない。
左が起動画面、右は「はじめる」を押した画面。
メッセージ通りに「もう一つの端末でもこの画面まで来てください」へ進む
今までの端末と新しい端末をそれぞれで指示。
新しい方のQRコード表示を、今までの方のカメラで読み取ります。
QRコードの読み取り
これがなかなかうまく行きませんでした。
あんまりにもできないので、もしかしたらバージョン違いでできない？とか？と思いましたが、数分頑張って試したところようやく反応！
ようやくうまく行きました。
「今までの端末で操作を進めてください」
ガラケーではどの作業もまあまあ時間がかかります。
読み込み中。
先ほど引越しの終わった電話帳以外を選択。
「次へ」
コピー開始。まあまあな時間待ちます。
今までの方のデータ送信は完了しています。
新しい方の作業も数分待って完了。
ここで全ての作業は完了です。ご利用ありがとうございました。
お客様にお渡しするまで、少し時間がありましたので、他に方法はないのか探ってみました。
Bluetooth
表示される内容が違います
BTでペアリングはできますが、A203KC側からNP903KCへデータを移動することはできない様でした。
