MacBook Pro 15 Late 2008 A1286 液晶パネル ヒンジ 修理

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一度、基板側の液晶コネクタを修理させていただきましたMacBook Pro 15 Late 2008。仕上げる前にヒンジがおかしいことに気づいてはいたものの、お仕事の真っ最中ということでいったんはお戻しさせていただき、お仕事が落ち着いた際に再度お持ち込みいただきました。

MacBook Pro 15 Late 2008 A1286 液晶コネクタ 基板修理

で、一度コネクタの修理を行ったマシンのヒンジの修理を見ていきます。部品があれば交換が一番ですが、もはや同型機の中古しか存在しない世代。運良く見つけても有る程度ヒンジ部分にはダメージがあることも考えられますので、まずは修理出来るか試していきます。

割れている様子

正面から向かって左側の背面。液晶パネルの前面蓋を押し上げてしまっています。

開く度にバクンバクンと音が鳴ります。

開く度にバクンバクンと音が鳴ります。

 

ありえない隙間が空いています

ありえない隙間が空いています

まずは強力接着剤で

フレームは鋳物(ダイカスト)で出来ています。本来であれば、溶接したいところですが、溶接ができたとしても、多分液晶をおさめるほど省スペースには仕上げられないのと、鋳物はかなりむつかしいとの知人の専門家の答え。…まずは強力な接着剤でフレーム全体を固定することにしました。鋳物が接着剤で固定できるんだろうか…と思いつつ。

ヒンジの根本でネジを通すためにくりぬかれているフレームの細いところから割れています。

ヒンジの根本でネジを通すためにくりぬかれているフレームの細いところから割れています。

この設計はいかにも壊れる前提のような気がしますが。

強力な接着剤で背面のアルミにフレームを固定してみました。

強力な接着剤で背面のアルミにフレームを固定してみました。

逆側も同じ様に止めていきます。

右側は比較的割れない様です。

右側は比較的割れない様です。

あとは丸一日、固化するのを待ちます。

翌日

さて、どうでしょう…開閉してみると

バクン!

軽くもったもののやはり無理がありました。

軽くもったもののやはり無理がありました。

やはりダメでした。

ヒンジには思っているよりも強い力がかかるようで、通常の強力な接着剤でも無理。

さて、あとはビスを打ち抜いて止める?何か方法はありませんかね…と、

液晶ケースのみ流用出来ればと思い、同型の中古も修理と並行して探していましたが、古い機種なのでなかなか見つかりません。やはり頑張って修理する方が手っ取り早そうです。

うーんかなりの強度がないと厳しそうです。

うーんかなりの強度がないと厳しそうです。 

というところで、いろいろ試行錯誤していたところ、鋳物も強力に接着できるという

2液混合型のエポキシ樹脂接着剤を発見!

前回の接着剤をキレイにはがして、再度新たに鋳物フレーム全体をアルミケースに固定していきます。

 

まんべんなく塗って固定していきます。

まんべんなく塗って固定していきます。

このまま1日放置した後…開けて見ると!

やりました!何度も繰り返し開閉しましたが、びくともしません。

やっぱり2液混合は強いですね!「2液混合型エポキシ樹脂接着剤」で検索すると種類がいくつかある様ですが、今回当店では「JBウェルド」というものを使いました。

割れた部分の上部との繫ぐより、割れてしまってはいますが、ヒンジ(蝶番)部のついている下部フレームが固定されていることが重要です。

開閉時の動画を撮りました。軽やかにパクンパクン開閉します。

ほぼ元通りです。ご利用ありがとうございました。

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