【番外編】A1398 MacBook Pro 15インチの画面ガビガビを取り去る時の注意点

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今回はお客様の液晶表面のコーティングが剥がれてしまったMacBook Pro 15の画面をきれいにしてみました。

※薬剤はすぐに入手できること、注意深く行えばそこまでリスクのある作業でもないことから、今回「番外編」とさせて頂きました。あくまでもお困りのお客様ご自身でできる対処法の一つとしてご参考いただければと思います。

このマシン。以前も同じ状態になり一度Appleで無償交換したのですが、時間経過と共に再度同じ様な画面になっちゃいました。これはA1398 Retina 15インチ(もっとあるかも)液晶画面のコーティングが、経年で剥がれてしまうことに問題があります。部品を変えても改善しないと言うことは、あきらかに部品に問題がありますので設計段階でのミスとも言えるでしょう。

ただ2度目は本体購入から4年までとされていたので、期限切れ。Appleの方での無償対応はできないとのこと。

この機種は大抵この状態になります。

この機種は大抵この状態になります。

この様な状態のマシンを何台も見てきて、多くはキーボードの形がついたり、液晶上部が剥がれていることから、おそらく手指の脂が原因ではないかと思っていました。いずれにせよ気づかないうちに劣化してしまうのは、コーティングに問題があるということなのですが、通常この状態を改善するには、液晶パネルごとの交換が必要となります。無償交換でないともちろん、まあまあの費用がかかります。

というところで、2年ほど前からたびたび聞いていた「リステリンを使って液晶画面のコーティングを落とすことで、液晶画面をキレイにしていく」という情報を思い出しました。リステリンとは薬局で売っている口内洗浄液のアレです。試しに「MacBook リステリン」で検索してみると事例が多く出てきます。英語ではLISTERINEですね。

ネットの成功例などを見るとそこまで危険なものでも無さそうですので、今回はお世話になっているお客様のマシンを人柱(すみません)に、無償にてその方法を試させていただきました。もちろん失敗した場合は当店が自腹で液晶交換を行う前提です。(^・^)

さて、気になるリステリンの成分ですが、主にエタノールの様です。当店でも基板洗浄などに使っています。

このうちの何かがコーティング剥がしに有効なのでしょう。

このうちの何かがコーティング剥がしに有効なのでしょう。

理系でない僕がいろいろ考えてもしょうがないので、早速とりかかります。今回のは黄色いリステリンオリジナル(色違いを使っている人もいます)

ネットの情報によると、作業にはいる前に本体側を濡らさないよう分解をしている方もいらっしゃいますが、今回は寝かして作業をしました。

作業は画面をねかせた状態で行いました。

作業は画面をねかせた状態で行いました。

リステリンをたっぷりとボロ布にとり、コーティングを剥がす作業に入ります。(すみません写真とってないです。)

しばらく軽く擦っていると不思議です。少しずつですが確実に剥がれていきます。一体何の成分がそうさせるのか?

エタノールだけでも試せばよかったな…(でも100%エタノールの方が高い)

画面端の方にムラがある部分にコーティングが残っています。

画面端の方にムラがある部分にコーティングが残っています。

根気よくコーティングを剥がし続けること小一時間。

なんと全面ぴっかぴかになりました。

正直ここまでキレイになるとは思いませんでした。

正直ここまでキレイになるとは思いませんでした。

コーティングを剥がしてしまったので、以前より液晶表面にキズが付きやすくなるでしょう。

ということで、この機種専用の保護ガラスを貼ることにしました。

さらにピッカピカ。

さらにピッカピカ。

写真では違いがわかりにくいですね。保護ガラスは新品時は貼りやすいのですが、古い液晶画面には気泡などが入りやすくなりがち。それはiPhoneでも同じですね。続けて気泡除去して仕上げていきます。この作業に必要なのは丁寧さ、根気です。

これは文句の付けようがないでしょう(自画自賛)

これは文句の付けようがないでしょう(自画自賛)

 

画面のど真ん中。きれいです。

画面のど真ん中。きれいです。

 

全体もキレイです。

全体もキレイです。

仕上がりました。

ここまで、ゆっくり丁寧にやったとしても3時間ほどあれば仕上げられるかと思います。

ここまで読んで下さってありがとうございます。もちろん作業は全て自己責任となりますが、最後にいくつか注意点を。

 

1、コーティング剥がす作業の際に、液晶本体側のキズの元になる恐れがあるので、リステリンを塗布する前に細かいホコリなどを取り除いておく。

上記の様な理由で、ピカール(金属磨き粉)やコンパウンドなどの研磨剤がはいっている薬剤もNGです。

2、リステリンで十分に湿らせたボロ布(綿がいいと思います)を使い、力を入れずツメも立てることなくコーティングがある部分を根気強く軽く擦り続ける。擦るというより磨くという作業に近いかも知れません。

3、斜めにみて光を反射させながら作業すると、コーティングの剥がれは見やすくなります。

4、リステリンを液晶画面にドバーっとかけると、画面端から中に染みいることがあるので、極力避ける。特に画面の端は要注意。

失敗事例。端から液が液晶内部に染みいってます。水没の状況と同じです。

失敗事例。端から液が液晶内部に染みいってます。水没の状況と同じです。

上の失敗事例リンク。Listerine killed my screen (staingate fix)

5、こぼすなどの事故がおきないよう、リステリンのボトルは布に取るたびキャップを閉めましょう。

ということで、実はやってみたかったリステリンを使った作業(笑)完了です。

あ、あと、今はコロナ禍だったからでしょうか?消毒に使えるエタノールを含むからか、ドラッグストア何件か回りましたが、売り切れていました!運良く見つけることはできましたが、そこまで量は要らないのに、大きいボトルを買いました。

ではみなさまのご検討を祈ります。お元気でさようなら。

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