「先週充電しっぱなしにしていたら、とても熱くなっていて電源ボタンを押しても反応しなかった。バッテリーが悪いんでしょうか？」とご相談です。
お持ちいただいた際には普通に起動しましたが、いろいろ調べて欲しいとのことでしたので、お預かりすることになりました。
しばらく動作させましたが、依然、特におかしいところは見られませんでしたのでDELL DIAGNOSTICS（DELLマシンについている診断ソフト）でおおまかなチェックをします。F12を押すと「Pre-Boot Tasks（起動前選択）」画面になるので「DELL DIAGNOSTICS」を選択します。
最初の簡易チェックをしています。
不具合はなさそうですが、4分ほどかかるメモリーテストもお勧めしますがどうしますか？
もちろん続行！しますと
Hard Drive に深刻なエラーがでてしまいました。ここでもテスト続行です。
おおっと、こんどは「Not installed（認識せず）」になってしまいました。
そんなバカな…
SSDに異常があるのでしょうか…？筐体を触るとまあまあ熱くなっていましたので、冷却がうまくいってない可能性が高いです。まずは少し冷ましてから再度電源をいれてみました。すると普通に動作しました。
ディスクの状態をみてみましょう。
Crystal Disk Infoで確認すると、起動して数分で78度になりました。
とりあえずは分解して中を覗きましょう。
しかしどのメーカーのWindowsマシンもヒンジ部が弱いですね。特にエントリークラスのラップトップのヒンジの弱さは顕著です。このマシンも違わず、リアパネルを開けるとネジ受けがすでに割れておりました。閉める際にできるだけ補強することにします。
2280サイズが入るところにアダプタを使ってSK hynix BC501Aが収まっていました。
SSDの下には冷却シート、リアパネルには銅板が貼ってあります。まあ冷却力に不安があることはメーカーも承知の上…ということですね。
ではSSDの上に冷却シートを貼ってリアパネルの銅板まで設置するようにしてみます。
めくった中のSSD上に厚めの冷却パッドを貼っています。
さてこれでどうでしょうか。
YouTubeを３画面開いて再生しても温度が上がりにくくなっているようです。
ひとまずここで終わりですが、DELLのサイトをみますと、このSK Hynix BC501A SSDのファームウェアアップデートのアナウンスがありました。
SK Hynix BC501A SSD用ファームウェア アップデート
SK-Hynix-BC501A-Solid-State-Drive-Firmware-Update_3R41W_WIN64_8000.2101_A00
ファームウェアバージョンを、8000.1101 から8000.2101にアップデートします。
「自動で再起動しますがよろしいか？」
「アップデート成功、再起動してください」
そのまま再起動しますと、変わったか何かわからない。再度アップデーターを立ち上げると
「すでに80002101になっていますよ」と言われました。
さて、最初にひっかかったDELL DIAGNOSTICSで再度チェックしましたが、全く問題ありません。
この画面は３回目の様子。うまく冷却できていると思われます。
最後にお客様が気になっていたバッテリーの状態もチェックして完了です。
新品と比べて84%の容量になっていました。
こちらで全て完了です。ご利用ありがとうございました。
