「このフォルダ内にあったはずのデータがいつの間にか消えていくんです」とご相談がありました。
そんなアホな!
ファイルが勝手に消えてしまうってのはかなり危険な状態ですね。
お客様はコンピュータにあまり詳しくなく、買った当初よりのこのくらいのスピードだったということで特に遅くなったとは思ってない様でした。
動作を見る限りではかなり遅いです。HDDのみの起動ディスクなのと、そもそものスペックが低いのでそのせいもあるのでしょうが、この遅さはHDDになんらかの障害が出ているのかも知れません。
簡単にディスクユーティリティでチェックしてみましたが、
error: Cross Check : Fsroot tree references extent …
というエラーが出て、修復ができませんでした。
これが原因だとしたら、障害がひどくなる前にバックアップを取らねばいけません。
というところで、TimeMachineによるバックアップもおそらくこの障害で止まってしまいました。データを守るには内蔵ディスクが正常なうちに取り出してHDD〜SSDへ強制的に複製をした方がよいですね。
まずはSSDへの交換をご提案、ご了解をいただき作業をすすめていきます。
それにしてもHDDでの起動はあまりにも遅いので、スピードテストしてみました。
このドライブはHGST製ドライブ HTS541010A9E632 です。
100MB/s 前後でてもおかしくないはずなんですが。最近はやたらと遅いiMacばかりが担ぎ込まれますが…もしかしてHGSTのドライブはその時が来ると悪くなるのでしょうか?ソニータイマー?ソニーじゃないけど笑
ということで、さくっとSSDに交換していきます。
下記はHDDのデータをSSDに複製して、入れ替えたあとのテストの数値。無事複製ができて良かったです。(さらりと言ってますが、ひどい障害の場合でも余分な工数がかからない限りは基本料金内で複製を行っています。)
元の速度の7倍程の速さになりましたが、障害のあるディスクの複製ですから、そのまま不具合も引き連れてしまっているようです。
結果、上記のFirst Aidでは冒頭と同じ様に修復できませんでしたので、一度TimeMachineにバックアップを取って、SSDは再フォーマットしてTimeMachineデータから復元して行くことで、この障害からようやく逃れられることができました。
APFSがらみの、このエラーはよくない兆候かもしれませんね。起きているエラー表示は若干違いますが、下記関連情報メモです。
fstree root invalid, result too largeはAPFSの危険な兆候だった・・・
Tons of Errors when using Disk Repair
あとは元のディスクからの「いつの間にか消えてしまったデータ」の調査です。
結構長い処理になる場合が多いので、仕上がった本体のみ先にお渡ししてひとまず完了です。
ご利用ありがとうございました。