Microsoft Surface Laptop model 1769 REGISTORY_ERRORで起動しない NotePad経由で データ救出 BitLocker

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「Surfaceが起動しなくなりました。中のデータを取り出したいのですが…」とお問い合せをいただきました。

正常に動作しなくなったコンピュータからのデータの取りだしは、内蔵ドライブを外付け化して、別のマシンに直接繋いで対応することがほとんどです。

ただSurfaceシリーズの様な最近のPCは、ドライブ(メモリ)が基板直付けのモデルが多くなりました。その場合ドライブを外して外付けにすることができません。

ということは、

本体を動作させて取り出す

しか方法がありません。これはWindowsマシンに限らず、Macも同様の流れになってきておりますので、以前よりも

「壊れる前のバックアップ」

の重要度は増しています。ご注意下さい。

また同時にドライブが暗号化

されている場合は少々厄介になります。BitLocker(Win)、FileVault(Mac)などが施されている場合、基本的にそのマシンが動作すればログインすることでデータを取り出す事ができますが、内蔵ドライブを外付け化できたとしても、暗号化を解除しなければ、データの取り出しをすることはできません。解除には暗号化鍵が必要になります。

いずれにせよ今回のSurface Laptopも一度Windowsが起動できればデータは取れるというところですので、まずは修復に向けての作業をためしてみることにします。

REGISTORY_ERRORで起動せず、この画面のループになります。

REGISTORY_ERRORで起動せず、この画面のループになります。

お客様は専用の回復ドライブをお持ち頂いておりましたので、そちらでまずは「スタートアップ修復」してみることにします。

Surafaceの回復ドライブは別にマシンがあれば自作が可能です。下記サイトで、マシン本体のシリアルを入力すればダウンロード〜作成が可能です。

USB起動ディスクを作るのは、WindowsではRufus、MacintoshではBalenaEthcerが便利です。

さて、

ボリュームアップ長押ししつつ + 電源ボタン押下(はなす)でUEFI画面になります。

Boot configurationでUSBStorageを一番上にもってきます。

Boot configurationでUSBStorageを一番上にもってきます。

これでUSB起動ディスクからの起動ができるようになりましたので回復ドライブで修復を試みましたが、

修復できませんでした。

修復できませんでした。

通常の修復以外のメニュー全て正常に動作することはありませんでしたので、UNIX系のシステムでUSB起動をして内蔵ドライブが覗けるか試してみることにします。

Ubuntu

ubuntu Japanese Team

からダウンロードしたISOを使ってUSBメモリに起動ディスクを作って起動していきます。

Ubuntu 起動途中です。

Ubuntu 起動途中です。

おや?内蔵ドライブがロックされているようです。

Ubuntuの画面。BitLockerだとちょっと厄介ですね。

Ubuntuの画面。BitLockerだとちょっと厄介ですね。

次にダメもとで

Linux mint Cinnamon Edition

でも試して見ます。

やはりEncrypt(暗号化)となって中を開く事ができません。

やはりEncrypt(暗号化)となって中を開く事ができません。

この時点でお客様に解除キーを確認しましたがお手もとにも、Microsoftアカウントにも表示は無いとのことでした。さて、どうしましょうか…。

ただ、記憶違いでなければ

BitLockerだとサイズ情報などもわからないはず

なんですが、127GBと表示されていますね。何か手立てはあるのかもしれません。探してみることにします。

 

再度「回復」ドライブで起動して

内蔵ドライブを確認します。

詳細オプション画面。「スタートアップ修復」以外にも手立てはありますが、全て改善にはつながりませんでした。

詳細オプション画面。「スタートアップ修復」以外にも手立てはありますが、全て改善にはつながりませんでした。

上記「コマンドプロンプト」に入ります

manage-bde -status c: CドライブにはBitLocker設定されています。

manage-bde -status c: CドライブにはBitLocker設定されています。

やはりBitLockerで暗号化

はされている様です。保護オフ、ロック解除という状態なので、DOS上で認識するのであれば、コマンドでコピー出来るかも知れません。

CドライブのOwnerフォルダをDドライブの100(適当な名前、任意)というフォルダにコピーします。

XCOPY C:¥Users¥Owner¥* “D:¥100¥Owner” /S /I

ずらずらっとコピーをしています。

ずらずらっとコピーをしています。

うまく行くか?と思いきや、こちらは残念ながら途中でエラーになってしまいました…。もしかするとディスクにも異常があるのかもしれませんね…。

もう一つ手立てを思い出したので試して見ることにします。

DOS上で notepad

と入力しますとWindowsのnotepadが起動します。そこで「名前を付けて保存」のウインドウを開くと、そのウインドウを使って、コピーしたいファイルを「コピー」して、そのままコピー先にしたいドライブに移動して「ペースト」を行うとファイルのコピーをすることができます。

※この手順の詳細な説明をしてくれているサイトがありましたので、詳しく知りたい方は下記をご覧下さい。記事はWindows 8.1となっていますが、10でも同様に操作ができました。

Windows 8.1 で Windows が起動できない場合のデータのバックアップ方法

必要なフォルダのみコピーをして、コピーしたい先でペーストします。

必要なフォルダのみコピーをして、コピーしたい先でペーストします。

ペーストした後はコピーがはじまるので、作業中はウインドウがフリーズします。進捗の表示はありませんので開放されるまで気長に待ちましょう。

最終的にこの方法でほぼ必要なデータを救出することができました。お客様には必要なデータがあるのかご確認を頂きましたので、データ消去後、本体のリカバリーを行って動作を目指します。

回復ドライブからのリカバリー

こまりましたエラーが出ます

こまりましたエラーが出ます

コマンドプロンプトで試す

BitLockerが入っていてもoverrideで消せるはずなのですが…

BitLockerが設定されていても、overrideで消せるはずなのですが…

 

汎用のWindows 10インストールディスクを試す

ドライブを消すことができません。

ドライブを消すことができません。

先のNotepad経由でフォーマット

とにかく初期化さえできれば…

とにかく初期化さえできれば…

上記写真を見るとデータが一杯な感じですね。それが多少なりとも影響したかも知れません。

やはりエラーとなりました。

やはりエラーとなりました。

ドライブとして認識できているのに消せないとは不思議な状況。なんとかできそうな気はするのですが、最終的に「ドライブの異常」と診断。こちらで作業中止となりました。

今回はデータ救出のみで完了となりました。

ご利用ありがとうございました。

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