【TIPS】なぜSSD交換やメモリ増設をするの?

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お客様にSSD交換やメモリ増設のご提案差し上げる際、そのパーツが「なぜ必要か?」と尋ねられることがあります。その都度説明をしておりますが、メモとして書いておくことにしました。

やさしく説明されているページがありそうなもんですが、ググってもあまりなさげ。今回はコンピュータに詳しくない方でも理解出来る様に書いてみました。言葉足らずの場合でもご容赦下さい。

さて、コンピュータの動作性能は大きく分けて以下の4点で決まってきます(これ以外にも当然あります)。

  1. CPU速度(コンピュータの脳みそ部分 ← 一番大きな要素です)

  2. OSのバージョン

  3. 内蔵ディスク速度

  4. メモリ容量

それぞれについて説明しています。

1、CPU速度

多くの民生用コンピュータで採用されているIntel(CPUメーカー)製のCPUには、i3i5i7などがあり、基本数字が上がるほど性能も上がります。車のエンジンに例えれば排気量が大きくなるイメージ。大きな排気量はガソリンをより食いますが、パワーには余力が出ます。CPUも性能が上がれば電気をより必要とし、より発熱します。
後々にCPUの交換も可能だったりしますが、より詳しい知識が必要なこと、費用も安くはないことから、使用環境が速度を必要とするのなら、最初から速いCPU搭載機種を選んだ方が良いと思います。

2、OSのバージョン

OSはコンピュータを動作させるための基本ソフトです。Windows、MacOSなどがあります。購入時は気にならなかったのに、OSをバージョンアップするごとに遅くなっていくように感じることはよくあります。通常バージョンが上がるほど、高機能(全体的な負荷が高くなる)になっているためです。これはWindowsでもMacOSでも同様です。

3、内蔵ディスク速度

基本ソフトを含めたデータ、書類データ を収めておく「引き出し」の様なイメージになります。
内蔵されるディスクには現在大別してHDD(Hard Disc Driveの略)SSD(Solid State Driveの略)という規格があります。HDDよりSSDが高速で動作しますのでデータの転送速度が速くなります。ここで内蔵ディスクの転送速度計測の画像をご覧下さい。
内蔵HDDの速度

内蔵HDDの速度

内蔵HDDをSSDに取り替えた後の速度

内蔵HDDをSSDに取り替えた後の速度

46.7HDD425.7とあるのがSSDです。この事例はHDDがSSDの10分の1の速度しか出てない極端な事例です(弊社ブログ:リンク http://ecco.work/imac-21-39が、SSDに変更すれば最低でも2倍程度の速さは獲得できると思います。
それでは何故全てSSDを使用しないかというと、単純にSSDの部品コストが高かったからです。45年ほど前からSSDの価格が手頃になってきたので、そもそもHDDモデルだったマシンをSSDに置き換えると速くなるということが増えてきました。新しいiMacは、ようやくHDDモデルがなくなりSSDモデルのみになりました。それ以前に、Macのラップトップ系は2013年以降は全てSSDモデルです。SSDが電力、空間、発熱など利点が多いからでしょう。
古い機種でのHDDからSSDに交換した動画事例ですが速度の差が一目瞭然です。
iMac 21.5 Late 2012 HDD vs SSD vs FusionDrive

4、メモリ容量

メモリはHDDなどの引き出しからデータファイルを取り出して広げる「机」の様なイメージです。「メモリ容量=机上の広さ」ということですと、容量が多い程、机上が広ければ広い程一度にたくさんのデータファイルを開いておけるという利点があります。
デザインのお仕事をされている方は、主にPhotoshopIllustratorなどのデータファイルを同時に開いて作業をする方がほとんどだと思います。印刷用データでも大きなデータファイルを開く場合、片方のアプリを閉じないと作業が出来ない場合もあります。常時2個以上のアプリを頻繁に切り替えてお仕事される方は多めの方がストレスなく使用出来るかと思います。映像系であればデータファイルそのものがさらに大きくなりますので、予算が許す限りメモリは多い方が良いでしょう。
コンピュータは内蔵ドライブ(引き出し)にあるデータファイルを取り出して、メモリ(机)上に広げ、CPU(脳みそ)に繋がるモニタ、キーボード、マウスなどを介して、人間が関わる事で動作をしています。
動作の速いSSDからデータを直接読めばメモリがなくてもいいのでは?ということも考えられますが、メモリの方が圧倒的に速く、耐久性も高いのです。ただメモリはSSDに比較してもかなり高額です。データファイルを置く場所HDDSSDと、作業時だけ使う場所(メモリ)と分けて、よりスムーズに動作するように連携しています。
また使用していてメモリが足りなくなった場合、内蔵ドライブをデータファイルの仮置き場(机上が狭いので引き出しにその都度出し入れをするイメージ。メモリ上に展開するよりはどうしても低速になります。)とするように設計されています。これをスワップと言います。その場合のために内蔵ドライブには有る程度の空きが必要とされます。最低2割以上が理想ですので、1TBですと最低200GBくらいとなります。

以上です。

※2020年後半に発売されたAppleのM1チップ製品は上記で説明したCPU、メモリ、内蔵ドライブが統合されて、普通の人にはまず部品交換や増設することはできません。これからはユーザーが自由に部品を交換できなくなる時代になっていくのかも知れませんね。

ということで今の所、お仕事でサクサク使いたいのであれば、購入時に有る程度費用をかけた方がよいと思われます。しかし、後から増設などができないとなると、簡単な修理もできなくなりますね。(>o<) とにかくバックアップを忘れずに!!!

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