いつもご利用いただくWindowsユーザーのお客様よりご相談。「PINコードもパスワードも通らなくなった」とご相談。以前にもセットアップしたことのあるマシンで起きていました。
基本ログインパスワードはPC内部にあるユーザーデータを守る為に存在しています。面識の無いユーザーさんだと、身分証明などを拝見させて頂くことがあります。今回は常連のお客様であることと以前セットアップしたこともあるマシンですので、そのままご相談を受けさせて頂きました。
以前、Windows 7では対処したことがありましたがそういえばWindows 10では未経験です。
今回ご相談いただきましたのは、Let’s note Panasonic CF-LX4EDHVS。ひとまずお預かりして、お客様からうかがった心当たりのあるPINコード、パスワードなどを入れましたが全て通りません。通常パスワード解除ができない場合には最悪フルリカバリーを行うしかありません。全てご了解を得て作業を進めていきます。
巷に溢れるパスワード解除の情報は、基本上記ブログにある7の場合と同じ、コマンドプロンプト(MS-DOS)を利用する方法の様ですので試していくことにしました。
今回Windows 10のパス解除で最初に参考にしたのは下記動画。もちろん探せば他にもかなりたくさんの解説動画があります。下記で難しい場合、ご自身の環境にあったものを探して下さい。過去ブログのWindows 7の解除では、sethc.exeを使って作業していましたが、今回は動画にあるUtilman.exeを使って作業することにしました。(この2種のツールについては最下段に参照サイトをリンクを貼りました。)
ここで動画で語られている手順を整理します。
1、起動中に強制終了して強制的にWindows 修復の画面を出す。(この方法はHDDクラッシュのリスクがありますので以下は全ては自己責任の上行ってください。)
2、後述するブログ本文中のブルースクリーン画面の手順A〜Fまでを行う。
3、「イメージでシステムを回復 System Image Recovery」から「システムイメージ選択 Select a system image」で「次」を押す。
4、「詳細 Advanced…」を押して、「ドライバーをインストールする Install Driver」を選択
5、 OKを押して、C:Windows/System32 にあるUtilman.exeの名前をUtilmana.exeにに変更する。cmd.exeはUtilman.exeに変更する。
6、再起動後のログイン画面で、右下の「コンピュータの簡単操作」を押してコマンドプロンプトを起動させる。
7、「net user」とするとユーザーの一覧が出る。その中から変更したいユーザー「user」のパスワードをリセットする。
「net user user *」で、新しいパスワードには何も入力せずにリターン2回でリセット。
8、コマンドプロンプトを閉じて、パスワードを打たず、そのままリターンを押してログインで完了。
※実は今回この方法では途中で躓きました。最終的には上記3以降の方法を変えて解決しました。
わからないパスワードをリセットするための作業をしているのですが、
途中でパスワードを求められました。
これ以上は前には進めません。
どうしようもないので、一つ上、「詳細オプション」に戻って、「コマンドプロンプト」を選んでみましょう。
もしかしたら、この裏技は”Utilman hack”と呼ばれるほど有名らしいので、
Microsoftが対策をしたのかもしれませんね。
(もちろんお持ちのWindowsバージョンによっては上記動画の通り進む可能性もあると思います)
このマシンはこれでは中のファイルをいじることは出来ません。一旦保留です。手立てはあるのかも知れませんがあれこれ試すのが面倒くさいので
ドライブを外すという力業を試すことに決定。
本体から内蔵ドライブを外して、該当部分のファイルをいじることにしました。(そういえばBitLockerなど入ってれば無理でしょうね。)
さて、この後はしばらく
Panasonic Let’s note CF-LX4EDHVS 分解
となります。
バッテリーを外すとHDDの取り外しが出来そうな金属蓋がありますが、この長さだと横配置でしょう。内部のフレキの伸び方がよくわかりません。
間違いが無いよう進めるため、全分解することにしました。
レッツノートは大抵どの機種もネジが多くて、特殊な分解のある場合もあって、個人的にはあまり分解したくない機種だったりしますが、乗りかかった船です。というより実は分解もしたかったのかもしれません。もはやこうなると変態です。
本体底面の写真をプリントして、外したネジをセロテープで配置していきます。
こうすればネジを無くすこともありませんし、元に戻す際にも貼って有るとおりに戻すだけなのでとても楽です。
引き続き壊すことの無いよう、内部を覗きながら開けて行きます。そのまま開けるためには、下部右のフレキを先にはずす必要がありました。
見たこともないメーカーのSSDが入っていました。そういえば中古ショップで購入した再生パソコンとのことでした。
さて、早速違うPCで取り外した内蔵ドライブの中を覗いていきます。行う作業は以下。
C:Windows/System32 にある Utilman.exe の名前を Utilmana.exe に変更(リネーム)し、cmd.exe を Utilman.exeに変更します。
(今回は表記がドライブレターがC:になっていますが、外付けドライブだと、通常はD:とかE:とか(C以外)の場合が多いと思います。適宜自分の環境に合わせて確認ください。)
リネームしようとしたら管理者権限が必要とでました。
リネームのための管理者の権限変更は以下のサイトを参照させて貰いました。
【Windows10】ファイルやフォルダーの所有者を変更、追加する方法
Windows 10/8.1でTrustedInstallerの所有権・アクセス権を変更する方法
私は権限を戻す自信が無いめんどくさがり屋(笑)なので、まずは元のUtilman.exeを別の場所にコピーして保管します。その後発見したUtilman.exeの権限を変更して行きます。(全て完了したら権限を変更したUtilman.exeファイルは捨てて、コピーしておいた手付かずのUtilman.exeを戻すことにします)
発見したUtilman.exeをUtilmana.exeに変更
引き続き、cmd.exeを Utilman.exeに変更しました。
あ〜今考えると単純に管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、リネームすればよかったのかしら…?
さて、下準備は済みました。
後は外したドライブを元に戻し、再起動します。ログイン画面まできました。
上記画像の様にコマンドプロンプトが起動します。あとはパスワードリセットのコマンドを打っていくだけです。
net user ユーザー名 *
今回は
net user “h○○○ k○○○” *
ログインユーザー名にスペースなどを含む場合には、ログインユーザー名を「 ” 」クォーテーションで囲む必要があります。
コマンドプロンプトを閉じて
ログインできました!
ここまで1時間弱。次は分解しない方法を試したい所ですが、
起動時に強制終了
する作業は最悪ディスクを壊してしまう可能性も考えられます。
今回の作業が終わってから日本語で解説しているページを探してみました。
【Windows 10対応】パスワードを忘れたWindows OSにログオン(サインイン)する
この記事は動画や上記でとった手順より数倍良い方法です!笑
別に作った起動ディスクを使っているので、起動時の強制終了はしないパターンですね。試してないですが似た手順を使っているので有効でしょう。いろいろ細かい所が違うパターンはあるかも知れませんが現段階では
10でもログインパスワードは突破できる
という結論となりました。
ご利用ありがとうございました。
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