【TIPS】iMac (Retina 5K, 27-inch, 2017) 作動不良 前回終了時の原因の調べ方と一覧表

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「突然終了したり、起動しなくなることがあり、メモリの抜き差しで動作する場合もあったのでそのまま使っていたが、とうとう動作しなくなりました」と良くご利用頂いております企業様よりご相談を頂きました。

お持ち込み後、メモリの挿し直しではやはり起動しませんでしたので、分解して様子を見ることにしました。

以前に当社でSSDに交換させてもらったマシンでした。

以前に当社でSSDに交換させてもらったマシンでした。

全く電源が入らないと言うことであれば、まずは電源でしょうか。

そのままの状態でも電源は生きている様ですが、まったく起動しません。

そのままの状態でも電源は生きている様ですが、まったく起動しません。

電源でもなさそうですが一つ一つ切り分けしていくことにします。

ということで電源を交換すると起動しました。

ということで電源を交換すると起動しました。

ただし何度も勝手に落ちたりすると言うことであれば、電源が直接的な原因ではない可能性もあります。ここまでの終了原因を見て見ましょう。

Previous Shutdown Causes Explained 前回の終了原因の説明

ターミナルを開いて、以下のコマンドを打つと

log show –predicate ‘eventMessage contains “Previous shutdown cause”‘ –last 24h

ずらずらっとエラーが表示されます。(説明は探すとネット上にあります)

Previous shutdown causes の後の数値をエラー一覧表と照らし合わせます。

赤枠で囲われた部分が今回必要な情報。

赤枠で囲われた部分が今回必要な情報。

5や3以外の、0と-128が気になりますね。

上記リンクの一覧表は全て英語表記でしたので、それを日本語に翻訳した表を以下に載せます。

コード 説明 解決策
7 CPUスレッドエラーです。 起動中に発生した場合は、起動時に⇧shiftを押してSafe Modeを試し、起動中に開くものを制限してください。アプリケーションの使用中に発生する場合は、開発元によるアプリのアップデートがあるかどうかを確認し、アプリの名前とお使いのMacのモデルを添えて、以下にコメントを残してください。
6 不明
5 正しいシャットダウン。 macOSのシャットダウンメニュー、または/sbin/shutdownなどのシャットダウンコマンドから、正常にシャットダウンが開始されました。これは、お使いのシステムに問題があることを示すものではありません。
3 ハードシャットダウン。 ご自身でハードシャットダウンを行っていない場合は、電源ボタンを確認してください。電源ボタンが固着して、強制的にシャットダウンされた可能性があります。
0 電源が切断された。 ノートパソコンの場合は電源/バッテリーを、バッテリーのないMacの場合は電源を確認してください。ノートパソコンでは、バッテリーが放電して正しくシャットダウンできなくなる前にMacがハイバネーションになるはずです。したがって、ノートパソコンでこのシャットダウンの原因が見られる場合、バッテリーまたは充電量を読み取るバッテリーコントローラーのハードウェアの問題を示している可能性があります。電源を切ったコンピュータを電源に接続し、⌃コントロール+⎦オプション+⇧シフトを押しながら電源を押して、SMCをリセットしてみてください。
-3 複数の温度センサーが定義された制限値を超えた。 起動時にDボタンを押しながらApple Diagnosticsを実行し、何らかのエラーが見つかった場合は指示に従ってください。それでも問題が解決しない場合は、Apple Storeに予約してください。正規サービスプロバイダの場合は、Appleサービス診断を実行して、どのセンサーが予想される温度制限を超えたかを確認します。
-14 電気的なスパイク/サージ Mac Proの場合、内蔵電源への電気的な問題、または電源そのものの問題を示している可能性があります。
-20 BridgeOS T2 が起動したシャットダウン。 2018+ MacBook ProなどのMac(リンク先のリスト)に搭載されているT2チップがシャットダウンを開始しました。
-60 マスターディレクトリブロックの不良 (badMDBErr)。 データをバックアップし、ディスクを消去して、macOSを再インストールしてください。システムを起動し続けると、データが失われる可能性があります。消去と復元ができるようになるまで、Time Machineを使用してバックアップをとっておいてください。よくある症状として、ディスクユーティリティで修復できないことがあります。そのため、前述のようにディスクを消去することが必要です。
-61 ウォッチドッグタイマーが無応答のアプリケーションを検出し、システムをシャットダウンした。 これはCarbonの時代からある、非常に古いエラーです。macOSのシャットダウンコードで実際に関連性があるかは不明です。
-62 ウォッチドッグタイマーが応答しないアプリケーションを検出し、システムを再起動しました。 スタックしたアプリケーション、スタートアップ項目、ロード中の環境設定などのトラブルシューティングを行います。起動時に⇧shiftを押してSafe Modeで起動すると、ほとんどのスタートアップ項目とデーモンが無効化されます。問題が発生しない場合は、新しいユーザーアカウントで試してみてください。
-63 不明 このシャットダウン原因の後は、-61とは異なり、システムは自動的に再起動します。トラブルシューティングは、原因-61と同じように適用されます。-61はシステムが自動回復できないと判断した場合に使用され、-62はシステムが再起動後に解決されると判断した場合に使用されます。ハードウェアアクセラレーションは、ログにカーネル拡張が表示されることから、実験的に原因の可能性があると判断されました。Google Chrome の RAM の過剰使用など、メモリ管理が原因の可能性があります。これは、使用していないときにタブをサスペンドするさまざまな拡張機能で軽減することができます。Google Chromeが-62を起こすのはmacOSのバグであるが、そのような緩和措置が必要かもしれない。
-64 不明 2018年のMacBook Proなど、より新しいMacでのみ発生するというコメントもあります。
-65 不明 オペレーティングシステムの問題である可能性があります。macOSを新規に再インストールするか、外付けドライブにクリーンインストールしたものを起動してみてください。
-71 SO-DIMM メモリの温度が限界を超えています。 可能であれば、メモリモジュールを交換し、問題がメモリにあることを確認します。ファンが正しく回転しているか、また正しくレポートされているかを確認するために、物理的に、またiStat Menusなどのアプリでファンをチェックします。エアフローのチェック:デバイスを開き、エアウェイを清掃します。
-74 バッテリーの温度が制限値を超えています。 電源を切ったコンピュータを電源に接続し、⌃control+⌥option+⇧shift を押しながら電源を押して、SMCをリセットしてください。バッテリーを交換し、問題がお客様のバッテリーにあることを確認するために、既知の良好なバッテリーを確認します。
-75 ACアダプタとの通信に問題がある。 電源/MagSafeコネクタ(プラグ)、アダプタ、ケーブルを確認する。使用中のアダプタがAppleの公式電源であることを確認します。USB-C搭載のMacBook Proでは、ノートパソコンの反対側に電源を接続し、問題が特定のポートにあるかどうかを判断します。
-78 ACアダプタからの電流値がおかしい。 アダプタがAppleの公式電源であることを確認してください。ACアダプタのプラグとケーブルを確認します。アダプタが接続されている壁の電流を確認します。
-79 バッテリーからの電流値に異常があります。 バッテリーの統計情報をチェックする:サイクルが過度になっていないかチェックし、バッテリーの交換が必要であることを示す場合があります。ロジックボードへのバッテリー接続をチェックします。
-86 プロキシミティ温度が制限値を超えています。 ヒートシンクとの熱的接触、ファンの接続、物理的/報告されたアクティビティを確認します。
-95 CPU温度が制限値を超えています。 ヒートシンク、ファンとの熱的接触を確認する。電源を切ったコンピュータを電源に接続し、⌃コントロール+⌥オプション+⇧シフトを押しながら電源を押して、SMCをリセットしてください。
-100 電源温度が制限値を超えています。 ファンやエアフローを確認します。電源がAppleの正規品であることを確認します。MagSafeの場合、使用中のMagSafeアダプタ(例:MagSafe 1~2)を取り外してください。
-102 過電圧 過電圧保護(MLBまたはBattery)に関連する安全シャットダウン。
-103 バッテリーセルの低電圧を検出しました。 バッテリーをチェックし、良品と交換する。充電サイクルを1回行ってから、もう一度試してください。
-104 不明 バッテリーの問題と関連している可能性があります。充電を1回行い、D-bootで診断を実行してみてください。
-108 未確認 メモリの問題だと思われます。RAMが満杯で、ページングに問題があった場合によく発生します。システムがスリープしているときに発生する可能性があります。
-112 未確認 メモリの問題です。ほぼ常に-128付近で発生する、これもメモリの問題。ほぼ間違いなくハードウェアの問題です。トラブルシューティングは-128を参照してください。
-127 PMUの強制シャットダウン。 ハードウェアの電源ボタンを確認してください。強制終了した場合は問題ありませんが、そうでない場合はハードウェア/SMCの問題である可能性があります。
-128 未確認 メモリの問題に関連している可能性があります。問題が解決しない場合、お使いのハードウェアにリムーバブルRAMがある場合は、RAMを既知の良品と交換してみてください。

5や3以外、0と-128が気になるところです。

それぞれ、0が電源、-128がメモリ周りの可能性がありそうです。

今回電源は既に交換していますので、-128のメモリ周辺を引き続きチェックして行きます。

Mac定番のメモリチェッカーRember

Mac定番のメモリチェッカーRember

というところで、メモリチェック時にまた作動しなくなりました。

これまで同様メモリを差し替えすると電源が入ったり入らなかったりとかなりの挙動不審。スロット自体も認識したりしなかったり。これはメモリでも電源でもなく、そもそものメイン基板の異常?

ここまで来て以前にも似たような事例があったことを思い出しました。そういえばその時も2017年モデルでした。

筐体背面のメモリスロット

筐体背面のメモリスロット

今回はさらに分解を進めてスロット自体にも処置をしてみましたが、反応は変わらず不安定。2017年モデル特有なのかしら?

基板のある箇所。故障の直接的な原因ではありませんが金具がゆがんでいます。粗いですね。

基板のある箇所。故障の直接的な原因ではありませんが金具がゆがんでいます。粗いですね。

今回は主に納期的な理由から、本体側の修理はメーカーへ依頼することになりました。メーカーではデータを消去する場合もあるので依頼する際には要注意です。お客様のデータは当社で保全させて頂きました。

5日後

メーカーにて基板交換されて戻ってきました。データが消されていれば当社で戻す作業を行って引き渡しとなります。メーカーでの修理は沖縄でも通常1週間ほどでは戻ってきます。本土ならさらに数日短くなるでしょう。

今回の修理対応はこちらで完了となります。ご利用ありがとうございました。

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